胸椎過屈曲位

※上記写真は肩関節内旋・肩甲骨外転・胸椎過屈曲・頭部前方位を併発している。このページでは「胸椎過屈曲」について記述する。

特徴・悪影響

  • 胸椎の後弯が過剰に強まった状態(猫背)
  • 高齢者だけでなく、
    スマホやデスクワーク習慣のある若年層にも多い
  • 「老けた」「弱々しい」印象/身長が低く見える
  • 胸椎の可動性低下により、
    代償として頸椎・腰椎の負担増
    ⇨ 頸椎過伸展
    ⇨ 腰椎過伸展
    そもそも、胸椎よりも腰椎の方が伸展しやすいため、「胸を張ろう」とした際、何も意識しなければ、腰椎が優先し伸展してしまう(反り腰)
  • 首・肩こり、腰痛の悪化
  • 肩甲骨の動きが阻害される
    ・肩関節障害(インピンジメント、腱板損傷など)のリスク上昇
    ・上肢挙上が困難になる
    ⇨ 不意 or 無茶な上肢挙上により肩関節の損傷や炎症を引き起こす危険
    ・上方回旋が制限されている中、上肢挙上をしようとすると、僧帽筋上部・肩甲挙筋などが過剰に働き、肩こり・頸部痛へつながる
  • トレーニングでも胸を張れず正しいフォームがとれない
    (ベンチプレス・ラッドプル・スクワット等)
  • スポーツや日常生活での動作効率が悪化
  • バランス能力低下(転倒リスク上昇)
  • 呼吸機能障害(胸郭が広がりにくく、呼吸が浅くなる)
    ⇨ 酸素吸収効率 & CO2排出効率低下
     ⇨易疲労/集中力低下/代謝低下
  • 消化管圧迫で胃腸機能にも悪影響
  • 肩甲骨外転/肩関節内旋/頭部前方位に発展・助長
    ※ 鶏が先か卵か先か、、上記異常関節位から連鎖的に胸椎過屈曲を発症することも
全て併発した際の主な症状
(必ず発症するとは限らない)

呼吸機能障害(胸郭が広がりにくく、呼吸が浅くなる)
⇨ 酸素吸収効率 & CO2排出効率低下
 ⇨易疲労/集中力低下/代謝低下

見た目の悪化
・猫背/巻き肩/ストレートネック
・老けた/だらしない/バストダウン/疲れた印象

関節・筋肉への負担
・肩こり/首こり/背中の張り/頭痛
・肩関節インピンジメント・腱板損傷リスク増大

運動・日常動作への支障
・上肢挙上やスポーツ動作で可動域が制限
・トレーニングフォームの崩壊・困難

原因

  • デスクワーク・スマホ操作・料理など、日常的な前屈み姿勢
  • 長時間の座位で背骨がC字型に固定されやすい
  • 運動不足で背部伸展筋が使われない
  • 加齢による変化
    ・椎間板変性や椎体圧迫骨折(骨粗鬆症など)
    ・背筋群の筋力低下
  • 肩甲骨外転/肩関節内旋/頭部前方位などからの派生
  • 筋肉のアンバランス
短縮・過緊張(緩める!)

・大胸筋(中・下)
・小胸筋

弱化・非優位(鍛える!)

・脊柱起立筋(特に胸椎部分)

・菱形筋
・僧帽筋中下部
を鍛えることで、間接的に胸椎伸展がしやすくなる

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